隙間が少ない家が暖かい
#01~#02にて、暖かい家を作るには断熱が大事だという事をお話ししました。
でも壁に穴が空いていたら、隙間があったら?
いくら断熱性能をよくしても、隙間があると効果が半減します。
もこもこのダウンジャケットをかっても穴が空いていたら寒いですよね。そこでおうちの隙間をできる限り少なくしていく作業が必要になります。隙間を無くす=気密性能をよくするということです。
という事で今回は気密のお話しです。
今回も難しい話しは一切ありません。
できる限り小学生でもわかるように書いていきたいと思います。
とは言っても
ちょっとだけ難しい話しをしなければ・・・
家の隙間がどのくらいなのかを見る指標としてC値という値があります。
C値はわかりやすくいうと、隙間の大きさです。
つまり、C値が大きければ隙間がたくさんありますよ。っていう事です。
※備考
C値[㎠/㎡]:床面積1.0[㎡]
あたりの壁の隙間の面積
C値1.0は床面積1[㎡]あたり1.0[㎠]の隙間があるよっていう意味です。
ちなみに、1.0[㎠]というのは1.0[㎝]✕1.0[㎝]で方眼用紙1マス分になります。
他の国では
カナダの省エネ基準:1.0
ドイツの省エネ住宅「パッシブハウス」の基準はC値=0.2
ですが、ちょうど塩梅なのは0.7くらいでしょう
日本の気密基準
日本の気密性能の基準は現在ありません。平成14年まではC値5.0以下(寒冷地は2.0以下)という基準がありました。なぜなくなったのかというと、ハウスメーカーは気密が苦手だからです。
そして、クレームのもとになるからです。高気密住宅(C値1.0)と広告をだしても、完成していざ測ってみたら3.0だったりしたみたいです。そのため、現在の省エネ基準法にはC値の基準が無くなりました。
大きい穴が開いているダウンジャケットでも売ってもいいと言う事になります。なんかおかしいですよね。
家の隙間って?
先にも述べた通り隙間があるという事は、ダウンジャケットに穴が開いているのと同じことです。家の隙間というのは襖やドアの隙間ではなく、家の外気に接する部分(外壁や屋根やサッシ)の隙間です。
隙間を無くすには、どのような方法があるでしょう?
そもそも隙間はどこにあるでしょうか?
窓の隙間、コンセント、分電盤、断熱材の隙間等があります。
隙間を無くすには?
断熱材を入れても隙間があるのでは効果は半減します。
それどころか、外の温度と室内の温度差で結露がおき、最悪壁の中で内部結露がおきてカビが発生なんてことも。
隙間を無くすためには、断熱材(グラスウール系)を施工した後に気密シートを貼らなくてはいけません。イメージはセーターの上にウインドブレーカーを重ね着するイメージです。
各断熱材のメリットデメリットはこちら
#02でも書いたように、現場発泡ウレタンであれば、専門の業者が施工するため、気密も同時に取れます。
まとめ
気密は国で定めていないけど、ものすごく重要です。
気密性能C値は1.2~0.7あたりが目安でちょうどいい塩梅。
だからといって数値にこだわりすぎるのもあまりおすすめしません。
窓の種類でも変わります。
引違い窓よりも、たてすべり窓(開き窓)のほうが気密はよくなります。
また、間取りによっても変わります。
つまり様々な要因によって数値は変化するので、一概にうちの会社の作る家は、『気密性いくらですよ』と断言できないのが現状です。その為、どちらかというとハウスメーカーは気密測定を行わない傾向です。
私個人的意見としては気密測定を実施してもらうのをオススメしますが。
次回は、【暖かい家を作るには#04窓編】をお送りいたします。
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